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第 9 回アフェレシス研修会開催報告

 

第9回アフェレシス研修会開催報告

 

研修会担当 佐藤元美

阿部貴弥

岩本ひとみ

 

若手の医師、看護師、臨床工学技士などを対象にアフェレシスに関する基礎的な知識と技術の習得を目的として、実際のアフェレシス機器を用いた第9回アフェレシス研修会を 2024年6月1日(土)、2日(日)に岩手県盛岡市に於いて開催しました。
 本研修会は、第8回に引き続き盛岡市では 2回目の開催でした。新型コロナ感染症が2類感染症から5類への移行となり、マスク着用などの感染症対策も行いつつ充実した研修を実施し、懇親会でも親睦を深めることができました。受講者は事前にオンデマンド配信で学習し、ハンズオンは1グループ3名ずつ60分毎と十分な時間配分としました。症例提示後のグループミーティングでは活発なディスカッションがなされ、その後も様々な専門や経験の医師、臨床工学技士、看護師、講師による充実した総合討論で幕を閉じました。

その概要は以下の通りです。

 

 

1)日時:2024年5月31日(金)13:00〜17:00 設営

         6月1日(土)9:00〜17:00(懇親会 18:30〜20:30)

         6月2日(日)9:00〜12:30

 

2)場所:いわて県⺠情報交流センター アイーナ8 階

 

3)受講者:計 14 名

  医師 臨床工学技士 看護師
会員 4 3 0
非会員 2 4 1

 

4)担当者(敬称略)

  • 企画/運用:佐藤元美、阿部貴弥、大久保淳、峰松佑輔、岩本ひとみ
  • 事務局:⻘⽊まどか、中野利洋(日本アフェレシス学会事務局)
  • 現地講師 :岡田和也、草生真規雄、志賀英敏、王子聡、山路健
  • 会場協力 :新田優紀、村井美穂子(岩手医科大学病院職員)
  • 企業:株式会社テルモBCT 3 名、旭化成メディカル株式会社 4 名、株式会社カネカメディックス 4 名、東レ・メディカル株式会社 4 名、株式会社タカトリ 2 名、株
 

5)テキスト配布

  • 日本アフェレシス学会 実践 アフェレシス技術マニュアル 2021
  • 日本アフェレシス学会 診療ガイドライン 2021

6)プログラム

【臨床講義:オンデマンド配信】2024年4月1日 〜 2024年6月7日配信

1. 開会あいさつ

    理事⻑ 山路 健 先生

2. アフェレシス療法の歴史と展望

    岩手医科大学 阿部 貴弥 先生

3. アフェレシスの基礎原理Ⅰ(遠心分離、膜分離、吸着)

    川崎医療福祉大学 山本 健一郎 先生

4. アフェレシスの基礎原理Ⅱ(顆粒球除去)

    兵庫医科大学 横山 陽子 先生

5. アフェレシス治療のバスキュラーアクセス

    新城市⺠病院 佐藤 元美 先生

6. アフェレシス治療の置換液

    東京医科⻭科大学病院 大久保 淳 先生

7. アフェレシス治療の抗凝固薬

    大阪大学医学部附属病院 峰松 佑輔 先生

 

【企業講義:オンデマンド配信】2024年4月1日〜2024年6月7日配信

No. 企業 方法 デバイス
装置
1 テルモ BCT 株式会社 PE Exchangeセット
Spectra Optia
2 メディキット株式会社 (針) 透析用留置針
3 旭化成メディカル株式会社 PE プラズマフローOP
    DFPP イムソーバ TR
    CART イムソーバ
      AHF-MOW, AHF-UP
      ACH-Σplus
      プラソートμ
4 株式会社カネカメディックス LAPP LA-15
    DHP レオカーナ
    CART マスキュア
      MA-03
      e-CART
5 東レ・メディカル株式会社 CHDF ヘモフィール
    DHP トレミキシン
      TR-2020
6 日機装株式会社 GMA イムノピュア
      Pure ADJUST
7 株式会社 JIMRO GMA アダカラム
      アダモニター

 

【ハンズオン:装置実習】2024年6月1日(土)9:00〜17:00

60分毎に受講者3人1グループ単位で5会場を巡り、各手技の実践を通してすべての機器を体験した。

No. 装置 企業 治療モード
1 Spectra Optia テルモ BCT 株式会社 PE
2 ACH-Σ Plus ACH-Σ 旭化成メディカル株式会社 DFPP
3 プラソート-μ 旭化成メディカル株式会社 CART
4 MA-03 株式会社カネカメディックス LAPP
5 TR-2020 東レ・メディカル株式会社 CHDF
6-1 M-CART 株式会社タカトリ CART
6-2 アダモニター 株式会社 JMRO 株式会社 JMRO

【症例提示】2024年6月1日(土)16:10〜16:50、6月2日(日)9:10〜12:00

初日に症例提示を行い、2 日目に各グループに割り当てられた症例に関してグループミーティングを行い、アフェレシス治療方法を代表者が発表した。その後、各講師が解説した。

  症例提示 講師
1 糖尿病の定期外来で新たな血尿と進行性腎機能障害を指摘された症例 藤田医科大学医学部腎内科学 ⻑⾕川みどり 先生
2 溶血性貧血と血小板減少を合併した一例 倉敷中央病院血液内科
岡田和也 先生
3 妊娠を企図している SLE 症例に対するアフェレシスの依頼 順天堂大学医学部膠原病内科 草生真規雄 先生
4 腎盂腎炎により敗血症性ショック 帝京大学ちば総合医療センター
救急集中治療センター
志賀英敏 先生
5 重症筋無力症に対する治療戦略:
アフェレシス、分子標的治療薬を含めて
埼玉医科大学総合医療センター神経内科
王子 聡 先生

7)進捗:設営より研修会終了まで、スケジュール通りに進行し終了した。

8)研修修了証:受講者 14 名全員に修了証を送付した。

以上

 

【ハンズオンの様子】

(旭化成メディカル)

     (カネカメディックス)             (テルモBCT)

     (東レ・メディカル)

     (JIMRO)                    (タカトリ)

【グループミーティングの様子】

【研修会スタッフと受講者の皆さん】